2026年4月23日、東京国際フォーラムで開催された「世界獣医師会大会(WVAC 2026)」に参加してまいりました。31年ぶりに日本で開催されたこの大会に、天皇皇后両陛下、そして愛子内親王殿下がご出席されるという、一生の記憶に残る瞬間を目撃することができました。

会場に漂う凛とした空気
東京国際フォーラムの会場に足を踏み入れた瞬間、言葉では表現しきれないほどの凛とした空気が漂っていました。世界中から集結した獣医師の方々、そして皇室のご出席——この二つが交わる時間を前にして、会場全体が深い敬意と期待感に包まれていたのです。
天皇陛下のお言葉が心に刻まれた瞬間


天皇陛下が英語で行われたお言葉は、獣医学の重要性と、動物との関係について深く触れるものでした。特に印象的だったのは、ご家族で大切に育てられている保護犬や保護猫たちとの絆についてお話しされたシーンです。
その瞬間、会場全体が温かな慈愛の念に包まれたように感じました。最高位のお立場にありながらも、同じ地球上の生命との向き合い方について、これほど真摯にお話しされる姿勢——それは、この大会が目指す「ワンヘルス」の理念そのものを体現されていたのです。
愛子さまの凛とした微笑み
そして、愛子内親王殿下のお姿を拝見できたことは、言葉にできないほど嬉しい経験となりました。凛として、かつ柔らかな微笑みを湛えられたお姿は、動物愛護に対する深い関心と優しさを同時に表現しているようでした。

皇室のご一家が動物愛護に寄せられる想いが、この大会の光をより一層輝かせていたように思います。次世代を担う皇族の方が、こうした大切な課題に真摯に向き合ってくださっている——その事実が、私たちに勇気と希望をもたらしてくれるのです。
ワンヘルス(One Health)とは?
今回の大会のテーマは「ワンヘルス(One Health)」です。この概念は、一見するとシンプルですが、実は私たちの世界観を大きく変えるものです。
- 💓人の健康
- 🐄🐖🐔動物の健康
- 🌍環境の健全性
これら三つは、別々のものとしてではなく、一つに繋がった「一つの健康」として守っていこうという大切な考え方です。
なぜワンヘルスが今必要なのか?

新興感染症の出現、気候変動の加速、生態系の破壊——私たちは今、人類共通の課題に直面しています。新型コロナウイルスのパンデミックは、人間と動物の健康が密接に繋がっていることを世界に知らしめました。
野生動物から人間への感染症の伝播(人獣共通感染症)、環境汚染による動物と人間の両方への健康被害、気候変動による生態系の変化——これらはすべてが相互に関連し、複雑に絡み合っています。
獣医師たちの最前線での取り組み
大会では、世界各地から集まった獣医師たちが、自らの経験と研究成果を共有していました。アフリカのワイルドライフ獣医師、アジアの畜産衛生の専門家、先進国の公衆衛生の研究者——様々な分野の専門家たちが、分野を超えて手を取り合い、新しいソリューションを模索していたのです。
すべての命が調和して生きる未来へ
この大会を通じて、私が強く感じたのは、「すべての命が調和して生きる未来を創る」ということの重要性です。それは単なる理想ではなく、今この瞬間に取り組まなければならない緊急の課題なのです。
気候変動対策、野生生物の保全、持続可能な農業、感染症予防——これらのテーマは、すべてワンヘルスの理念に繋がっています。そして、その最前線に立つ獣医師の方々の情熱に触れることで、私自身も改めて深く考えさせられました。
一個人として、地球の一員として
大会を終えて会場を後にする際、私は自分自身に問いかけていました。「この美しい地球の一員として、私は何ができるのだろう?」
それは、大きなスケールの環境問題だけではありません。日常生活の中で、ペットとの関係、食べ物の選択、消費行動、地域の緑化活動——私たちは既に、ワンヘルスの理念を実践できる多くの機会を持っているのです。
皇室のご一家が大切に育てられている保護犬や保護猫との絆のように、個々の動物との関係を大切にすること。それが、やがて大きな流れとなり、地球全体の健康へと繋がっていくのだと思います。

命の尊さと、未来への希望
2026年4月23日という日は、単に「世界獣医師会大会に参加した日」ではなく、「命の尊さについて深く考える転機となった日」として、私の心に刻まれました。
天皇皇后両陛下と愛子内親王殿下の凛とした姿、獣医師たちの情熱、そして会場全体に満ちていた慈愛の念——それらすべてが、私に希望をもたらしてくれました。
私たち一人ひとりが、ワンヘルスの理念を心に留め、自分たちにできることから始めるならば、きっと、すべての命が調和して生きる美しい未来を創ることができるのだと、改めて信じることができました。
- このような機会をいただき、心から感謝いたします。命の尊さと、未来への希望。そんな温かな余韻に浸りながら、今日という日に深く感謝を捧げます。