VUCA時代のデザイン思考とは?This Place. Japanのワークショップ参加!5つのプロセス

「VUCAの時代のデザイン思考とは?」というThis Place. Japanのセミナー・ワークショップに参加してきました。その報告です。

VUCAの時代のデザイン思考とは?

私たちは、VUCAと呼ばれる時代に生きています。

VUCAとは、変化(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧さ(Ambiguity)の頭文字をとった言葉です。VUCAの時代には、予測が困難で、問題が多様で、解決策が明確でない状況が多くあります。

このような時代に、私たちはどのようにイノベーションを生み出すことができるでしょうか?その答えの一つが、デザイン思考です。

デザイン思考とは、ユーザーのニーズや感情に着目しながら、プロトタイプやフィードバックを繰り返してイノベーションを生み出す問題解決の手法です。

デザイン思考は、クリエイティビティや協働、エンパシーなどの能力を高め、変化に対応できる組織や個人を育てるのに有効です。

この記事では、VUCAの時代におけるデザイン思考というテーマについて、その定義や特徴、メリットや方法などを解説します。デザイン思考に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。

デザイン思考とは何か?

Design Thinking(デザイン思考)の要素:

  • 共感 (Empathy): 常に周囲を探し(Always look for problems) 、観察する (Observe)
  • 興味・関心 (Curiosity): あらゆるところにインスピレーションを求め (Looking to find inspiration everywhere) 、アイディアをつくる (Idears)
  • 謙虚さ (Humilicy): 解らないことを良しとし (Comfortable not knowing the answer) 、試作する (Prototype)
  • 辛抱強さ (Patience): 物事を進めるために学びの姿勢を保ち (Looking to learn in order to progress)、試す (Test)

デザイン思考とは、デザイナーが持つ思考法やプロセスを応用した問題解決の手法です。デザイン思考では、以下の5つのステップを繰り返します。

  • 共感(Empathize):ユーザーのニーズや感情を理解するために観察やインタビューなどを行う。
  • 定義(Define):ユーザーの問題や課題を明確に定義する。
  • 発想(Ideate):問題解決のためのアイデアを多数発想する。
  • 試作(Prototype):アイデアを具体的な形にするためにプロトタイプを作成する。
  • 評価(Test):プロトタイプをユーザーに試してもらい、フィードバックを得る。

これらのステップは、必ずしも順番通りに行う必要はありません。また、一度行ったステップに戻って再度行うこともあります。デザイン思考では、常にユーザーの視点を重視し、実験的に学びながら改善していきます。

デザイン思考の特徴とメリット

デザイン思考は、従来の問題解決法と比べて、以下のような特徴とメリットがあります。

  • ユーザー中心:ユーザーのニーズや感情を深く理解し、ユーザーに価値ある解決策を提供する。
  • 挑戦志向:問題や課題を機会と捉え、ポジティブに挑戦する。
  • 協働的:多様なバックグラウンドやスキルを持つ人々がチームで協力し、アイデアを共有し、フィードバックを行う。
  • 創造的:既存の枠組みにとらわれず、新しい視点や発想でイノベーションを生み出す。
  • 実践的:思考だけでなく、行動に移し、プロトタイプやフィードバックを通して検証し、改善する。

これらの特徴とメリットにより、デザイン思考は、VUCAの時代において、複雑で不確実な問題に対応できる柔軟で効果的な問題解決法となります。

デザイン思考は、一朝一夕に身につくものではありません。継続的に学びや実践を重ねることで、デザイン思考のスキルやマインドセットを養うことができます。

このような環境下では、従来の論理的思考だけでは対応が難しく、デザイン思考が注目されるようになりました。

デザイン思考とは、複雑な課題を複雑な状態のまま捉え、左脳と右脳を同時に機能させながら、アイデアに昇華させていけるデザイナーの思考様式です。

デザイン思考は、ユーザー中心のアプローチであり、共感、定義、発想、試作、テストの5つのステップから成り立っています。

これらのステップは、デザイン思考のプロセスを構成する重要な要素です。

  1. 共感 (Empathy): ユーザーを観察し、ユーザーの感情に共感していくフェーズ。アンケートやインタビューなどにより、ユーザーの情報を定量的・定性的に収集し、ユーザーが本質的に求めていることは何か、深堀りしていきます。
  2. 定義 (Define): 観察・共感のフェーズで得られた情報をベースに、満たすべきユーザーの本質的なニーズや、解決すべき課題を暫定的に定義していきます。
  3. 発想 (Ideate): 暫定的に定義されたユーザーのニーズ・課題に対して、解決策となるアイデアを出していき、ビジネスやプロジェクトのコンセプトを固めていきます。
  4. 試作 (Prototype): 暫定的な方向性を決めたところで、アイデアを試作(プロトタイプ)として形にするフェーズ。できる限り低コスト・短期間でおこなうのがポイントです。
  5. テスト (Test): 試作したプロトタイプを実際にユーザーに使ってもらい、フィードバックを得るフェーズ。フィードバックを元に改善点を洗い出し、再度試作・テストを繰り返します。

これらのステップは線形ではなく、反復的に行われます。つまり、検証で得られたフィードバックをもとに、再び共感や定義などのプロセスに戻って改善していくことができます。

このようにして、ユーザーの満足度が高まるまで繰り返し行うことがデザイン思考の特徴です。

デザイン思考は、複雑な課題を分解せずそのままの状態で捉え、理詰めだけでは到達できないアプローチに落とし込めるからです。これにより次元横断的なアクションにつながり、結果的にイノベーションを引き起こしやすくなります。

VUCA時代において、デザイン思考は非常に効果的です。

なぜならば、デザイン思考は複雑な課題を分解せずそのままの状態で捉え、理詰めだけでは到達できないアプローチに落とし込めるからです。

これにより次元横断的なアクションにつながり、結果的にイノベーションを引き起こしやすくなります。

これはまさにデザイン思考が起こしたわかりやすいイノベーション事例です。

VUCA時代を生き抜くためには、企業内部でもデザイン思考を取り入れることが重要です。

デザイン思考の実践方法

デザイン思考を実践するためには、以下のような方法があります。

  • 参考書籍やオンラインコースなどを利用して、デザイン思考の基礎や事例を学ぶ。
  • ワークショップやセミナーなどに参加して、デザイン思考のプロセスやツールを体験する。
  • 自分の関心のあるテーマや課題に対して、デザイン思考のステップを適用してみる。
  • デザイン思考に関心のある仲間やコミュニティと交流し、アイデアやフィードバックを共有する。

それを活用できる人材を社内に増やし、文化として育むほどに組織の競争力は高まると言っていいでしょう。

以上がVUCA時代のデザイン思考についての提案です。  

まとめ

この記事では、VUCAの時代におけるデザイン思考というテーマについて、その定義や特徴、メリットや方法などを解説しました。デザイン思考は、ユーザーのニーズや感情に着目しながら、プロトタイプやフィードバックを繰り返してイノベーションを生み出す問題解決の手法です。

デザイン思考は、クリエイティビティや協働、エンパシーなどの能力を高め、変化に対応できる組織や個人を育てるのに有効です。デザイン思考を実践するためには、参考書籍やオンラインコースなどを利用して学んだり、ワークショップやセミナーなどに参加して体験したりすることができます。

VUCAの時代において、私たちは常に新しい問題や課題に直面します。

そのような時代に、私たちはデザイン思考を使って自分たちのビジョンやアクションを見つけることができます。

参考リンク

  1. VUCAとは? 予測困難な時代に必要な組織のあり方とスキルを ….
  2. デザインシンキングとは何か?VUCA時代に必要とされるわけ ….
  3. VUCA時代にこそ、デザイン思考が必要なワケ | Forbes JAPAN ….
  4. This Place. Japan – VUCAの時代のデザイン思考とは? | Peatix

類似記事

榊原平/Taira Sakakibara: