【2023年2月限定】徳川慶喜家コレクション展の見どころと感想

今回は、2月1日から13日まで浮月楼で開催されている「徳川慶喜家コレクション展」に行ってきた感想をお伝えしたいと思います。

はじめに

静岡の街には、最後の将軍・徳川慶喜の歴史が息づいています。その屋敷跡に建つ浮月楼は、慶喜が愛した漢詩から名付けられたという。

雨の日に訪れた浮月楼。梅の花が満開で迎えてくれました。庭園は絵画のように美しく、白や紅の花びらが水面に映え、梅の香りが風に乗って心に静けさをもたらしました。

浮月楼の庭園には、慶喜の手植えの竹や菊花紋の灯籠、子福稲荷神社など、歴史を語るものが数多くあります。

徳川慶喜家コレクション展

館内には、慶喜の子孫である徳川慶喜家コレクションが展示されていました。そこには、徳川慶喜家に伝わる貴重な品々が数多く見られました。静岡の街には、浮月楼という名の月が浮かび、慶喜の足跡が今も残っています。浮月楼は、日本の伝統や自然の美しさを感じさせてくれる場所です。

徳川慶喜といえば、幕末の動乱の中で最後の将軍となり、大政奉還や戊辰戦争を経て、明治維新の立役者となった人物です。私は、慶喜公の生き方や思想に興味があったので、この展示会には期待していました。

この展示会は、慶喜公にまつわる貴重な展示会で、慶喜公の肖像画や、人間国宝 第12代 今泉今右衛門による器、徳川家に伝わる帯留め、家系図など、約200点の所蔵品を見ることができます。また、2月13日には、慶喜公が実際に食した料理のおしながきを参考にした「徳川慶喜公特別料理」のお披露目会も開催されます。

本論

展示会場は、浮月楼の本館2階の雪花という部屋です。

浮月楼は、慶喜公の旧居である紺屋町邸跡に建てられた料亭で、静岡駅から徒歩3分のところにあります。展示会場に入ると、まず目に飛び込んできたのは、慶喜公の肖像画です。慶喜公は、幕末の志士や明治の政治家と交流が深く、多くの画家に肖像画を描かれました。その中でも、特に有名なのが、川上冬崖や高橋由一による油彩画です。これらの作品は、慶喜公の威厳と人柄を表現しており、迫力があります。

次に、慶喜公にまつわるコレクションを見ていきました。展示されているのは、徳川慶喜家第5代当主 山岸美喜氏が代々受け継いできたもので、約200点に及びます。その中でも、私が特に感動したのは、以下の3点です。

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人間国宝 第12代 今泉今右衛門による器 今泉今右衛門は、磁器の名工として知られる陶芸家で、第12代は慶喜公の従兄弟にあたります。慶喜公は、今右衛門の作品を愛用しており、その中でも特に気に入っていたのが、青磁の茶碗と花瓶です。これらの作品は、色合いや形が美しく、慶喜公の趣味の高さを感じさせます。

徳川家に伝わる帯留め 帯留めは、着物の帯を留める装飾品で、徳川家では、代々の将軍や家族に贈られてきました。展示されている帯留めは、慶喜公が受け継いだもので、金や銀、宝石などで作られています。その中でも、目を引くのが、家康公の紋章である三つ葉葵をあしらったものです。これは、慶喜公が家康公の子孫であることを誇りに思っていたことを示しています。

慶喜公の家系図 慶喜公の家系図は、徳川家の始祖である松平清康から慶喜公までの系譜を示しています。慶喜公は、徳川家の分家である水戸徳川家の出身で、第15代将軍 徳川慶喜の養子となりました。家系図には、慶喜公の実父である徳川斉昭や、養父である慶喜のほか、徳川家の歴代将軍やその正室、側室、子女などが記されています。慶喜公の家系図を見ると、徳川家の複雑な家族関係や、慶喜公の出自や立場を知ることができます。

展示会場を出ると、浮月楼の庭園を見ることができます。庭園には、慶喜公が愛した梅や桜の木が植えられており、季節によって美しい花を咲かせます。私が行ったときは、梅の花が満開で、慶喜公の好みに共感しました。

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