浜松市秋野不矩美術館での特別展示「加山又造とその後継者たち」を体験
先日、浜松市秋野不矩美術館で開催されている特別展示「加山又造とその後継者たち」を見てきました。この展示は、日本画家であり版画家でもあった加山又造さんと、彼の影響を受けた後継者たちの作品が一堂に会するものです。
その日、私は遠州電鉄の終着駅西鹿島駅から徒歩で美術館まで訪れました。歩きながら周囲の風景を楽しみ、心地よい期待感を抱きながら美術館へと向かいました。
西鹿島駅
天竜川
筏問屋 田代家住宅
筏問屋 田代家住宅は、浜松市天竜区二俣町鹿島489に位置する、天竜川舟運に関わる受け継ぎ問屋を生業とし、北鹿嶋村の名主と渡船場の船越頭も務めた田代家が営んでいた旧家です。
田代家は、天竜川の筏川下げ等の御朱印を賜ったこともあり、天正8年(1580年)には徳川家康に協力した功により、天竜川の筏川下げ等の特権を得ました。
現在の屋敷の主屋は幕末の安政6年に建てられ、良材をふんだんに使った筏問屋にふさわしい建築で、来客用の玄関も設けられ、軒先の木組も特徴的な建物となっています。
田代家より寄せられた天竜川舟運関係などの多くの資料が展示され、「旧田代家住宅主屋」と「旧田代家住宅土蔵」の2棟は国の登録有形文化財に登録されています。
見学は無料で、ボランティアの方がとても親切に案内してくれます。施設自体はそれほど大きくないが、天竜川舟運の資料などが展示されています。
椎ヶ脇神社
椎ヶ脇神社は、静岡県浜松市天竜区二俣町鹿島に鎮座しています。
坂上田村麻呂にゆかり
椎ヶ脇神社は、桓武天皇の命を受け、蝦夷征伐のために下向した征夷大将軍 坂上田村麻呂が当地に到着した際、天竜川が洪水により氾濫し、対岸に渡ることができなくなりました。地元の人々は、筏を作り、田村麻呂を対岸へ渡しました。田村麻呂はこの地の減水を祈り、闇淤加美神を奉斎しました。この出来事が椎ヶ脇神社の始まりです。椎ヶ脇神社には、長さ約2尺5寸の太刀「鬼神丸」があります。
椎ヶ脇神社の境内には、田村神社と水神社もあります。田村神社と水神社は、椎ヶ脇神社と同じく、天竜川の水利を守り、船の安全を保つ役割を果たしてきました。
椎ヶ脇神社の所在地は、静岡県浜松市天竜区二俣町鹿島1-14です。
二俣川
二俣川は、浜松市天竜区を流れる川です。
二俣川は、静岡県浜松市天竜区二俣町鹿島に鎮座している椎ヶ脇神社の近くを流れています。
椎ヶ脇神社は、桓武天皇の命を受け、蝦夷征伐のために下向した征夷大将軍坂上田村麻呂が当地に到着した際、天竜川が洪水により氾濫し、対岸に渡ることができなくなりました。地元の人々は、筏を作り、田村麻呂を対岸へ渡しました。田村麻呂はこの地の減水を祈り、闇淤加美神を奉斎しました。この出来事が椎ヶ脇神社の始まりです。椎ヶ脇神社には、長さ約2尺5寸の太刀「鬼神丸」があります。
椎ヶ脇神社の境内には、田村神社と水神社もあります。田村神社と水神社は、椎ヶ脇神社と同じく、天竜川の水利を守り、船の安全を保つ役割を果たしてきました。
加山又造とは
加山又造とは、日本画家、版画家である方です。現代の琳派と呼ばれるほど、伝統的な日本画の様式美を現代的な感覚で表現されました。
加山又造(かやま またぞう、1927年9月24日 – 2004年4月6日)は、日本の画家、版画家でした。彼は京都府京都市で西陣織の図案家である父のもとに生まれ、京都市立美術工芸学校(現在の京都市立銅駝美術工芸高等学校および京都市立芸術大学)、東京美術学校(現在の東京芸術大学)を卒業しました。
彼は日本画の伝統的な様式美を現代的な感覚で表現し、「現代の琳派」と呼ばれました。1970年代末からは水墨画にも取り組みました。1997年に文化功労者に選ばれ、2003年には文化勲章を受章しました。
代表的な作品
代表作には、東京国立近代美術館に所蔵されている「春秋波濤」や「雪」「月」「花」、久遠寺の天井画「墨龍」、天龍寺の天井画「雲龍図」などがあります。
彼の作品は、金箔や銀箔などが用いられた装飾性の高い作品やエアブラシを用いた水墨画など、さまざまな作風で制作されました。
その中でも特に有名な作品には、「春秋波濤」、「華扇屏風」、「千羽鶴」、「墨龍」、「横たわる裸婦」、「猫」などがあります。
また、メゾチントや木版画などの版画作品も多く制作されました。加山又造の作品は、色彩や構図が美しく、日本の自然や文化を独自の視点で捉えたものです。
教育者としての活動
彼はまた教育者としても活躍し、1966年に多摩美術大学教授、1988年に東京芸術大学教授に就任し、東京芸術大学名誉教授となりました。
加山又造は、多摩美術大学や東京藝術大学で後進の育成にも力を注ぎました。その中からは、中野嘉之さんや米谷清和さんなどの優れた作家が誕生しました。
彼の影響力
彼らは加山又造さんの精神を引き継ぎながらも、自分たちの個性や感性を発揮しました。
また、次世代の松谷千夏子さんや菅原健彦さんも加山又造さんから影響を受けつつ新しい表現を開拓しました。
さらに、市川裕司さんや吉澤舞子さんも加山又造さんが直面した日本画の課題を展開させつつ独自の世界を切り拓いています。
展示情報
加山又造さんとその後継者たちの作品は、浜松市秋野不矩美術館で展示されています。
≪しだれ桜≫ 加山又造 1988年
加山又造は、日本画の伝統的な様式美を現代的な感覚で表現し、「現代の琳派」と呼ばれました。彼は大和絵や琳派などの伝統的な日本画の技法や、西洋画から学び、独自の感性で取り入れたスタイルを生み出し、多くの名作を残しています。
彼の作品には、金箔や銀箔などが用いられた装飾性の高い作品やエアブラシを用いた水墨画など、さまざまな作風で制作されました2。特に彼が箔を用いてモチーフを描くという手法には、様々な技法が駆使されています。具体的には以下のようなものがあります:
- 平押し:四角い箔を並べて貼っていく
- 野毛:細い箔で絵や模様を描く
- 砂子:細かな箔を振りかける
- ちぎり箔:フレーク状の箔をちりばめる
- 金泥:金粉を膠などで固めて絵の具のように使う
- 燻し:銀を硫化させて変色させる
これらの技法は、加山又造が日本画の伝統的な技法や意匠を基に現代のセンスで蘇らせた特徴が見られます。彼のダイナミックで幻想的・蠱惑的な作品はいずれも高い価値を誇ります。
中野や米谷は、加山の指導を受けながら、現代社会や人間の生命をテーマにした作品を発表しました。
《夕暮れの雨》 米谷清和
生命の賛歌―遊魚 中野嘉之
松谷や菅原は、水や風などの自然の要素を抽象的に表現した作品を展示します。
市川や吉澤は、加山の問いに応える形で、日本画の伝統と現代性を融合させた作品を見せます。
市川裕司
吉澤舞子 私たちの神話
まとめ
この展示を通じて、加山又造さんが日本画界に与えた影響とその後継者たちがどのようにその精神を引き継いでいるかを感じることができました。
それぞれが個性的な作風でありながら、加山又造さんから受け継いだ美意識や技法が生かされていることに感動しました。
加山又造さんとその後継者たちの作品は、日本画の可能性や魅力を感じさせてくれます。
伝統と革新の間で揺れ動く彼らの表現は、見る者に深い感動や刺激を与えます。
ぜひこの機会に、浜松市秋野不矩美術館に足を運んでみてください。
- https://www.akinofuku-museum.jp/exhibition/%e5%8a%a0%e5%b1%b1%e5%8f%88%e9%80%a0%e3%81%a8%e7%b6%99%e6%89%bf%e8%80%85%e3%81%9f%e3%81%a1/
- https://www.chunichi.co.jp/article/770224?rct=h_shizuoka
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