マルテニツァ:3月1日から始まるブルガリアの春の祭りで贈る赤白の糸飾り

はじめに:マルテニツァのブルガリアの春の祭り

ババ・マルタは、春の到来を祝う風習です

マルテニツァは、ブルガリアの伝統であり、他の国々では別の名前や形式で行われています。例えば、ルーマニアではマーチショルと呼ばれます。

ババ・マルタ(Baba Marta)は、ブルガリア、マケドニア、ルーマニア、セルビアなど、バルカン半島の数カ国で祝われる春の祭りです。 このお祭りの伝統は 3 月 1 日に始まり、約 1 週間から 10 日間続きます。

ブルガリアの春を知らせる「マルテニツァ」

この祭りでは、赤と白の糸でできたブレスレットや胸につける飾りなどの小さなアクセサリーとしてマルテニツァが作られ、家族や友人、同僚などに贈られます。

贈られた人は、このアクセサリーを身に着け、しばらくの間身につけ続けます。その期間中、春の到来と健康、幸運を願い、また冬の厄を払い、邪気を祓うとされています。

マルテニツァで伝える愛と友情と尊敬

また、ババ・マルタの期間中は、特別な料理やスイーツ、音楽やダンスなどの祝祭が行われ、地域社会や家族の結束を強める機会となっています。

春を告げる鳥コウノトリや花の開花を見かけたら、願いをこめてマルテニツァを木に結びつける。相手を大切にする。友達を大切にする。家族を大切にする。

マルテニツァの歴史

マルテニツァの歴史は古く、古代ローマの神話やキリスト教の伝説にも関連しています。赤と白の色が、古代ローマの神マルスの血と白い羊毛に由来するという説や、キリスト教の聖母マリアが赤い糸を編んでいたときに白い花が咲いたという伝説などです。

赤と白の色は、生命と純潔、太陽と雪、男性と女性などの対立と調和を象徴しています。

マルテニツァの形式

主に腕輪やブローチとして作られますが、ネックレスやピアス、キーホルダーなどの形もあります。

マルテニツァは、3月1日に最初に会った人に贈りますが、その後も期間中に好きな人や友人や家族などに贈ることができます。

贈られた人は、マルテニツァを身に着け、春を告げる鳥や花を見かけたら、願いをこめて木に結びつけます。

また、ババ・マルタの期間中は、特別な料理やスイーツ、音楽やダンスなどの祝祭が行われ、地域社会や家族の結束を強める機会となっています。

マリエタ・アラバジエヴァ(Marieta ARABADJIEVA)駐日ブルガリア大使

榊原平

ブルガリアの民族舞踊

おわりに

マルテニツァは、ブルガリアの春の到来を祝う素敵な伝統です。赤と白の糸飾りを贈ることで、愛や友情、尊敬を伝える機会となります。

この春のシンボルは、人々に幸せや健康を願うとともに、自然や季節の移り変わりに感謝する気持ちを表現する素敵な贈り物です。

ババ・マルタの期間中、ブルガリアではさまざまな祝祭が行われ、地域社会や家族の結束が強まります。

ツバメが飛来し、花が咲くこの季節に、マルテニツァを贈り、心温まる瞬間を共有しましょう。

参考文献:

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榊原平/Taira Sakakibara: