私が先日行ってきた郷さくら美術館の「水 -巡る- 現代日本画展」についてご紹介したいと思います。
「水 -巡る- 現代日本画展」水とは何か?水の不思議な力について考える
郷さくら美術館といえば、現代日本画の専門美術館として、昭和以降に生まれた日本画家の作品を収集・展示・紹介しているところです。
私は今回初めてこの美術館に行きましたが、前から友達と行きたいと思っていました。
今回の展覧会は、水をテーマにした「水 -巡る- 現代日本画展」というタイトルで、6月27日から8月27日まで開催されています。
水というと、私たちの身近なものです。
水は雨として降り注ぎ、沢や滝や湖や川や海として流れてゆきます。
それらは別々の存在ではなく、長い年月をかけて地球上の「水」が姿を変えて巡っているものではないでしょうか。
水は生命の源であり、私たちの体の大部分を構成しています。水は感情や感覚にも影響を与えます。
この展覧会では、郷さくら美術館の所蔵作品から、雨・沢・滝・湖・川・海をモチーフとした作品に着目しました。
それぞれの作品には、水の流れや泡や色や光や音や香りが表現されています。
それらは私たちの五感や六感に訴えかけてきます。
私はそれぞれの作品を見て、水の巡りを感じました。
水の巡りとは、自然界の循環だけではなく、私たち自身の循環でもあると思いました。
私たちは水と一体であり、水と共に生きています。
千住博さんの《ウォーターフォール》
6. 野地美樹子《Uneri》(2021-2022年
鳴門海峡の渦潮を表現したもの
中でも印象的だった作品は、千住博さんの《ウォーターフォール》です。この作品は、青く澄み渡った空と白い雲が映り込んだ川面を描いています。
10 平子真理《寂光の滝》1994年
栃木県日光にある寂光の滝を描いたもの。
金泥を使用。
水の巡りと自分自身の巡りは、互いに影響しあっています。水の巡りと自分自身の巡りは、互いに共感しあっています。
野地美樹子 URERI
作家: 野地美樹子
制作年: 2021-2022年
〈作家の言葉〉
世界は混迷の只中にあります。 生きる事は、葛藤の波をいくつも超えていく作業のようです。 鳴門の渦潮を眺めていると、 人生と重なって見えます。 どこに現れるかも分からない、一つの渦が消えると、 また新たな渦が現れ、 繰 り返してゆくのです。 まわる まわるよ 時代はまわる 喜び悲しみくり返し』 中島みゆきさんの 『時代』 の歌詞が頭に浮かびます。 今まさに、 困難の真っ只中にいて辛く苦しくても、 それが未来永劫続くもので はないのです。 彼女の歌は、私の心を軽くして、 未来を照らしてくれます。
中川脩《後醍寺蛍》
吉田舟 神象 那智
松村公《舟歌》
平松礼二《ジャポニズム・モネの池図》
村井正之「驟雨」Sudden Rain
榊原平
この展覧会は、8月27日まで開催されています。水に癒されたい方、ぜひ足を運んでみてください。水の巡りに触れて、自分自身の巡りを見つめ直してみてください。水の巡りに耳を傾けて、自分自身の声を聞いてみてください。水の巡りに心を開いて、自分自身の魂と繋がってみてください。
私はこの展覧会で、水と自分との関係について考えました。
参考文献:
- 郷さくら美術館 HOME – Sato Sakura Museum
- 展覧会 2023年 水 ー巡るー 現代日本画展 – Sato Sakura Museum
- 水―巡る― 現代日本画 | 郷さくら美術館 | 美術館・展覧会情報 …
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