メラニー・ジョリー外相と女性・平和・安全保障(WPS)―カナダのフェミニスト外交と日本との協力―

カナダのメラニー・ジョリー外相の画像

G7外相会合のために来日中のカナダのメラニー・ジョリー外相は、2023年11月7日、日本の上川陽子外務大臣との会談で、女性・平和・安全保障(WPS)について議論しました。

ジョリー外相は、この会談の直前にWPSに関するイベントで講演を行いました。

カナダのメラニー・ジョリー外相

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日本とカナダの協力

日本とカナダは、自由で開かれたインド太平洋地域に資する日加協力のアクションプランを発表しました。このアクションプランの一部として、両国はASEAN諸国との連携を含むWPSに関する協力に取り組むことを合意しました。

上川大臣とジョリー外相の連携

上川大臣は、ジョリー外相と共に、WPSに関して日加間で連携を深めていきたいと述べました。これは、平和と安定への貢献を目指すカナダ軍への感謝の意を示す一方で、CPTPPについて戦略的な観点を踏まえて率直な議論を行い、引き続き緊密に連携していくことを確認したものです。

フェミニスト外交

フェミニスト外交は、ジェンダー平等を推進し、女性の権利と能力を強化することを目指す外交政策の一部です。

これは、国際社会におけるジェンダー主流化の動きの一部であり、各国政府が行うあらゆる取組において常にジェンダー平等とジェンダーの視点を確保し施策に反映していくことが求められています。

WPSアジェンダとは、国連安全保障理事会決議1325号(S/RES/1325)に基づく「女性・平和・安全保障」に関する国際的な枠組みです。2000年10月31日に採択されたこの決議は、武力紛争が女性と少女に与える特別な影響を認め、紛争中の女性と少女のニーズを考慮し、彼女たちの保護と平和プロセスへの参加を強化することを目的としています。また、性に基づく暴力の防止、平和交渉への女性の参加支援、戦時の性的暴力からの保護が求められています​​。引用元URLについては、国連ドキュメントのページ(https://undocs.org/S/RES/1325(2000))を参照してください。

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