ブルガリア独立記念コンサートへ 23日 アラバジエヴァ大使と

ブルガリア独立記念日コンサート 駐日ブルガリア大使館「音楽で世界を旅するコンサート ブルガリア編」へ

9月23日に駐日ブルガリア大使館で行われたブルガリア独立記念日「音楽で世界を旅するコンサート ブルガリア編」に行ってきました。

ブルガリア大使館での榊原平

ブルガリア大使館ホール

ブルガリア大使館ホールのシャンデリアが素敵でした!

ブルガリア大使館のシャンデリア

  • MFA :: 駐日ブルガリア共和国大使館

駐日ブルガリア大使館は建築家 丹下健三の建築物でした。

建築家 丹下健三

丹下健三(たんげ けんぞう、1913年(大正2年)9月4日 – 2005年(平成17年)3月22日)は、日本の建築家、都市計画家。一級建築士(登録番号第15182号)。位階勲等は従三位勲一等瑞宝章、文化勲章受章。フランス政府よりレジオンドヌール勲章受章。カトリック信徒(洗礼名:ヨセフ)。

日本では「世界のタンゲ」と言われたように、日本人建築家として最も早く日本国外でも活躍し、認知された一人。第二次世界大戦復興後から高度経済成長期にかけて、多くの国家プロジェクトを手がける。磯崎新、黒川紀章、槇文彦、谷口吉生などの世界的建築家を育成した。

駐日ブルガリア大使館 ペタル・ニコラエフ 一等書記官と

  • 散った花は二度と元に戻らぬ ペタル ニコラエフ

散った花は二度と元に戻らぬ

ペタル・ニコラエフ
子供の頃、私は祖母と祖父の住んでいる村へ行くことが大好きでした。学校が休みになると、いつもすぐに村へ行きました。迎えに来た祖母と一緒に乗ったバスが市内を出るとすぐに、景色が変わります。道の片側には見渡す限りのブドウ園と梅園、反対側にはとうもろこしとひまわりの畑が地平線まで延びています。道の途中で馬やかわいいロバをつけた荷車をよく見かけたものです。
春がやってくると、私は祖母と一緒に畑に行きました。4月には雪が解け、ブルガリアの梅が咲きます。その次に桜、杏、りんご、桃と順に咲いて、最後に5月頃、菩提樹の番がきます。そして夏がくると、空気が菩提樹の甘い密の香りで満たされます。田舎の家のそばにも菩提樹の木があり、大きな枝を張っていました。
ある日、祖母が「今日はそんなに暑くないから菩提樹の花を少し摘みましょう。」と言いました。ブルガリア人は菩提樹の花を摘み、冬になるとこの花から芳しくて体にとてもいいハーブティーを作ります。そのとき、私は12歳でした。私は木に登り、祖母は下のほうの若い花を摘
みました。そのうち日が暮れて、わたしたちは摘んだ花を乾かしに家に帰りました。次の日も私と祖母は花摘みの続きをしようと同じ場所へ行きました。ところが、若い木が全部倒されているではありませんか。花が簡単に摘めるように誰かが、木を切ってしまったのです。それを見て祖母と私はやり場のない苦しい気持ちで、何も言わずに倒れて横たわっている木を見つめるしかありませんでした。
その時から何年も経ち、私は大学生になりました。ある日、日本語の授業で偶然、松尾芭蕉の弟子である宝井其角のこんな俳句に出会いました。
花折りて人の礫にあつからん
「 私に石を投げてくれ、咲いている桜の枝を折り取ったから 」という意味になるそうです。
この俳句を読んだ時、子供の時に目撃したあのむごい光景を思い起こしました。
私が日本へ来たのは、去年の10月です。そのころの日本は激しい台風に襲われていました。
ほどなく私は、自然に対する態度がブルガリアと日本では違うことに気づきました。日本の人々は支柱で木を支えたり、藁で枝を巻いて打紐で結んだりして、台風に奪われないように様々な工夫をしていました。それを見て、私は「どうして日本人は自国の自然のもろい美しさをそんなに大切にするんだろうか。」と不思議に思いました。
日本書紀には、「葦原中国(あしはらのなかつくに)」つまり日本では「草木もみなよく物を言う。」と書かれています。昔々、人間は草、木の言っていることが分かり、自然の力と先祖の魂を崇拝していたのです。ブルガリアにもがけや石や森の泉などを崇拝する習慣がありました。
たとえば切り倒してはいけない神聖な森がありました。また、コウノトリを殺すと不幸になるとも信じていました。このような信仰こそが自然と人間とのバランスを保つ規範だったのです。
しかし、時間がたつにつれ、多くのブルガリアの人々は草や木が言っていることに耳を傾けなくなってしまいました。そのため、絶滅する恐れのある森を薪にしたり、全ユーラシアの鳥が冬を過ごす保護区を燃やしたりするようになりました。世界に類のない自然の富が滅ぼされています。そして、それはブルガリアだけではなく、ほかにも世界の色々な所で自然の富が奪われています。アマゾン川の「地球の肺」と呼ばれる森林に、タスマニアの熱帯雨林に、アメリカのグランドキャニオンなどです。自然環境のバランスが失われています。
ところが日本人は、神々の古代はもちろん、宝井其角の江戸時代でも、現代になっても自然を大切にする心を失っていません。日本人は色々な分野で世界の手本となっていて、特にその勤勉さと目的を実現させる時の意志の強さで高度成長を成しとげたということはよく知られています。しかし、何より、私たちが日本人に教えてもらうべきことは、自然を大切にすることだと思います。日本人が自然を大切にするのは、自分たちが自然の君主ではなく、自然の一部であるとわかっているからなのでしょう。
自分のためだけでなく、わたし達の後に生きる子供と孫のため、全世界の人々のために自然は守らなければなりません。自然の遺産は国境線を越えるもので、一つの国だけのものではないからです。自然の遺産は全世界の人々の富とみなさなければなりません。自然は心の豊かさをもたらす永遠の泉だからです。
このスピーチを書き始めたのは冬でした。今はもう夏です。もうすぐ太陽が天頂にきて、一年で一番長い日を迎えます。夏至です。この日にブルガリアでは、人々は日の出前に起き、自然の力を深く信じながら、治癒力のある薬草を摘みに行きます。
また、一方、この日は「目覚めと反省」の日でもあります。太陽が天頂で止まるのと同じように、私たち、自然を大切にしていない人々も立ち止まり、そして「日本人の目」で自国の自然を見なければなりません。一時立ち止まり、私たちの外側、そして内側をつまり心の中をさらに良く見ることは大切です。私たちが起こした悪いことも、私たちが起こした良いこともよく自覚してから前に進まなければなりません。
私が初めて宝井其角の俳句を読んだ時は、子供の時に目撃したあのむごい光景を思い出しただけでした。しかし、日本に来て、其角の俳句の本当の意味が分かりました。自然を傷つけると、傷つけた人の心も傷つくのですね。
日本に来たおかげで色々なことに気づきました。そして私の視点も変わりました。これからも日本で得た貴重な体験を人々のために役立たせたいと思います。
ご清聴ありがとうございました。

榊原平と琴平メイ(May Music Office)さん

琴平メイ(ラテンハープ)さん、マリエタ・アラバジエヴァ大使、音羽マキさん、吉田一夫(ft)さん、井尻真樹子(ブルガリア民謡)さん、

琴平メイさんのラテンハープの演奏に、琴平メイ(ラテンハープ)さん、音羽マキさん、吉田一夫(ft)さん、井尻真樹子(ブルガリア民謡)さんの演奏を楽しみました。

マリエタ・アラバジエヴァ H.E.Ms. Marieta Petrova Arabadjieva 駐日ブルガリア共和国大使と榊原平

マリエタ・アラバジエヴァ 駐日ブルガリア大使ともお会いし、会話することができました。

マリエタ・アラバジエヴァ(Mrs. Marieta ARABADJIEVA)

2021年3月、駐日ブルがリア大使として着任し、2021年4月14日信任状を天皇陛下に捧呈。

2001年から2020年にかけて、駐日ブルガリア共和国大使館にてアタッシェ(2001~2004年)、政務部長・二等書記官(2006~2008年)、次席・政務部長・参事官 (2016~2020年)として活躍. 2011年から2013年にかけて、在中国ブルガリア共和国大使館にて次席・政務部長として勤務。

ブルガリアのソフィア大学日本学の学士号及び修士号、そしてサウスウェスト大学の国際関係学部の学士号を取得。また、大阪外国語大学、中国上海にある復旦大学、オックスフォード大学にて研修。

ブルガリア民謡 ハープで奏でる
大使館で琴平さん

いしかわ観光特使のハー プ奏者、琴平メイさんらが23日、東京・代々木のブル ガリア大使館でコンサート を開き、ブルガリアの民謡 を優雅な音色で響かせた。 琴平さんが企画する「音楽で世界を旅するコンサート」のブルガリア編で、 アコーディオン、フルート奏者と演奏を披露した。 マリエタ・アラバジェヴァ大使 は「音楽を通じてブルガリ アの魅力を発見してほし い」とあいさつした。」
コンサートは12月17日ま で、モンゴル編やエクアド ル編など5回行われる。 問い合わせは「May Music Office」の ホームページまで。

9月22日は「ブルガリア独立記念日」

9月22日は「ブルガリア独立記念日」。1908年9月22日(1908年時点でブルガリアが採用していたユリウス暦では10月5日)、ブルガリアがオスマン帝国から独立を果たしたことを記念して制定され、この日はブルガリアでは祝日となっている。

1878年のベルリン条約でオスマン帝国領内の自治国と定められていたブルガリアは、1908年に起こった青年トルコ革命の混乱に乗じて完全独立を果たした。

参考

関連記事

榊原平/Taira Sakakibara: