国際人道法(IHL)とは何か?赤十字国際委員会ヘレン・ダーラム局長が8月21日に日本弁護士連合会で解説

ヘレン・ダーラム ICRC国際法・政策局長 Director of International Law and Policy at the International Committee of the Red Cross (ICRC)

8月21日、赤十字国際委員会(ICRC)のヘレン・ダーラム局長が、武力紛争における人間の尊厳と生命を保護するための法的ルールの集合体である国際人道法(International Humanitarian Law)について講演しました。私はこの講演を日本弁護士連合会(Japan Federation of Bar Associations)で聴講する機会がありました。

国際人道法について知る機会良い機会となりました。

以下にまとめておきます。

国際人道法(IHL)とは何か

国際人道法(IHL)とは、武力紛争やその他の極限的な状況における人命や人権を守るための国際法です。赤十字国際委員会(ICRC)のヘレン・ダーラム局長は、国際人道法(IHL)の目的は、武力紛争下の苦痛をやわららげることだと解釈しています。

国際人道法(IHL)には、以下のような内容が含まれます。

  • 戦争法規: ハーグ条約、ジュネーブ4条約、ジュネーブ追加議定書など、武力紛争に関する基本的なルールや原則を定めた条約や協定です。
  • 戦闘方法の規制: 武器や攻撃手段についての制限や禁止など、戦闘における行為や手段を規制するルールです。
  • 保護される人々: 武力紛争に巻き込まれたり影響を受けたりした人々で、傷病兵、捕虜、文民、女性、子供、報道関係者、人道任務従事者などが含まれます。これらの人々は、敵対行為から保護されたり、必要な援助や治療を受けたりする権利があります。
  • 武力紛争にかかわらず成立する国際犯罪: 人類全体に対する重大な犯罪で、ジェノサイド(大量虐殺)、人道に対する犯罪(殺人、絶滅、奴隷化、追放・強制移住、剥奪、拷問、性暴力、迫害、強制失踪、アパルトヘイトなど)、戦争犯罪(国際人道法に反する行為)、侵略の罪などが含まれます。これらの犯罪は、武力紛争があろうとなかろうと発生した場合にも適用されます。
  • https://www.icrc.org/ja/war-and-law
写りこんでいた。 赤十字国際委員会ツイッター 榊原平 IHLとは? 2018年8月21日

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