渋谷・宮下公園で迎えるブルガリアの春。毎年恒例の「マルテニツァ」に参加してきました
毎年3月1日、私は東京・渋谷の宮下公園へ足を運びます。ブルガリアの伝統的な春の訪れを祝う行事、「マルテニツァ」に参加するためです。
今年も会場は、春を待ちわびる人々の熱気と、ブルガリアの伝統の色である「赤と白」に包まれていました。
駐日ブルガリア大使と過ごす華やかなひととき
会場では、マリエタ・アラバジエヴァ駐日ブルガリア大使が、息を呑むほど美しい伝統的な民族衣装を身に纏って登壇されていました。
大使自ら、この伝統の重みと喜びを語る姿はとても印象的です。私も直接「マルテニツァ」をいただき、手首に結びました。この赤と白のコントラストを見るたびに、厳しい冬が終わり、生命が芽吹く季節の到来を実感します。


ひとつひとつに心がこもった「手編み」のマルテニツァ
今回いただいたマルテニツァは、赤と白のウールで丁寧に作られた「手編み」のお守りです。機械で作られたものとは違う、ひとつひとつ異なる表情や、編み目の柔らかさに作り手の温かな心が宿っているのを感じます。

白い糸が「純潔」や「平和」を、赤い糸が「生命」や「健康」を。 「ババ・マルタ(マルタおばさん)」がやってくるこの時期、世界中のブルガリア人が同じようにこの手作りの糸を手に取り、お互いの幸せを願っているのだと思うと、この小さな人形がとても大きな絆のように思えてきます。
イベントを彩るフォトフレームと記念写真
会場には「マルテニツァ2026」と書かれた特製のフォトフレームも用意されていました。伝統衣装を身に纏ったスタッフの方と一緒に記念撮影!こうした温かい交流も、このイベントが毎年楽しみな理由のひとつです。

世界を繋ぐ赤と白の糸:IMFゲオルギエバ専務理事のメッセージ
この伝統は、日本だけでなく世界中で大切にされています。ブルガリア出身であるIMF(国際通貨基金)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事も、自身のSNSで素敵なメッセージを発信されていました。
「ハッピー・ババ・マルタ!白と赤のように、健康で、若々しく、笑顔でいましょう。今日、私は誇りを持ってマルテニツァを身に着け、この素晴らしいブルガリアの伝統を同僚たちと分かち合うのを楽しみにしています。世界中のどこにいても、私たちブルガリア人にとってマルテニツァは故郷の象徴であり、新しい始まりとより良い未来への希望なのです。皆さんのすべての家庭に、健康と繁栄、そしてたくさんの笑顔が訪れることを心から願っています!」
世界経済を牽引するリーダーが、故郷の伝統である手編みの糸を「希望の象徴」として語る言葉には、強い力があります。宮下公園で感じたあの温かな空気感は、世界共通のものなのだと改めて気づかされました。
おわりに
3月1日に宮下公園へ行くことは、私にとって単なるイベントへの参加ではなく、一年の健康を祈り、新しい季節へと気持ちを切り替える大切な儀式のようになっています。
皆さんも、もしどこかで赤と白の糸を見かけたら、それは春を呼ぶブルガリアからの挨拶かもしれません。 健やかで、希望に満ちた春になりますように。
チェスティタ・ババ・マルタ(ババ・マルタおめでとう)!