【アジア・スマートシティ会議2025】横浜がアジアの「循環」を変える。チップレットからGREEN×EXPO 2027まで徹底解説

【ASCC 2025詳細レポ】横浜がアジアの「循環」を変える。
チップレットからGREEN×EXPO 2027まで徹底解説

2025年11月26日(水)

文:榊原 平 (Taira Sakakibara)

#ASCC2025

#CircularEconomy

#GreenExpo2027

#Semiconductors

【アジア・スマートシティ会議2025】横浜がアジアの「循環」を変える。チップレットからGREEN×EXPO 2027まで徹底解説 2025年11月28日
快晴の横浜ベイブリッジを背景に両手を広げる榊原平氏
パシフィコ横浜ノースにて。快晴の空の下、アジアの未来を語り合う一日。

こんにちは、榊原 平です。

横浜・みなとみらい21で開催中の「第14回 アジア・スマートシティ会議(ASCC 2025)」2日目に参加してきました。

今年のASCCは、例年以上に熱気が違います。半導体技術によるインフラ革新の話に加え、会場全体を包んでいたのが「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」への強いコミットメントと、2年後に迫る「GREEN×EXPO 2027」への期待感でした。

1. サーキュラーエコノミー:横浜がアジアのリーダーに

「作って、使って、捨てる」一方通行の経済から、「資源を循環させ続ける」経済へ。今年のASCCのメインテーマはまさにこれでした。

🌏 歴史的瞬間:「アジア循環型都市宣言制度」の発足

今回の会議の最大のハイライトは、欧州の先進事例にならった「アジア循環型都市宣言制度」の創設です。
そしてなんと、開催地である横浜市がその第1号都市として署名を行いました!

アジアの都市が連携して、大量廃棄社会からの脱却を目指す。その旗振りを横浜が担うという強いメッセージを感じました。

「静脈」と「動脈」をつなぐ

セッションでは、製品を作る「動脈産業」と、リサイクルを担う「静脈産業」の連携(横浜市資源循環推進プラットフォーム)が熱く議論されました。企業間の壁を超えて廃プラスチックやCO2を「資源」として回していく具体的な取り組みは、まさに都市レベルでのイノベーションです。

2. 半導体の危機と希望:チップレット革命

都市の循環だけでなく、デジタル社会の持続可能性についても深い議論がありました。

電力の特異点を超えるために

生成AIの爆発的普及により、計算に必要なエネルギーが世界中の発電量を超えかねないという「2040年問題」。
これに対する答えとして提示されたのが、「チップレット(Chiplet)」技術「水平分業」です。

「One Alone Can Do Nothing(一社だけでは何もできない)」という言葉が示す通り、企業や国を超えたオープンイノベーション(接続)こそが、省エネ性能の高い次世代半導体を生み出す鍵となります。

ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルを背景に立つ榊原平氏
横浜のシンボル、インターコンチネンタルホテル。この街全体が実験場だ。

3. GREEN×EXPO 2027:未来の実装実験場へ

そして、会場の至る所でアピールされていたのが、2027年に横浜(旧上瀬谷通信施設)で開催される国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」です。

🌱 GREEN×EXPO 2027 の注目ポイント

単なる「花と緑の博覧会」ではありません。ここはサーキュラーエコノミーの「巨大な社会実験場」になるとのこと。

  • テーマ:「幸せを創る明日の風景 (Scenery of Tomorrow Creating Happiness)」
  • GREEN サーキュラー建築: 会場のパビリオンや施設は、建設時から解体後のリユース・リサイクルまで計算された「環境負荷ゼロ」を目指す建築手法が採用されます。
  • 日本と世界の知恵: 日本の自然観と最先端の農業・環境技術(Agri-Tech)が融合する場になります。

ASCCで議論された「循環」や「脱炭素」の技術が、2年後のEXPOで実際に形になって現れる。そのロードマップが明確に見えた気がしました。

4. ネットワーキング:熱気と美食の交流

議論の後は、お待ちかねのネットワーキングタイム。「Have a great networking!」の文字と共に、世界中の参加者がグラスを片手に語り合いました。

ネットワーキング会場でグラスを手に笑顔の榊原平氏

ビュッフェ形式で提供された色鮮やかな料理
【アジア・スマートシティ会議2025】横浜がアジアの「循環」を変える。チップレットからGREEN×EXPO 2027まで徹底解説 2025年11月28日

美味しい料理が会話を弾ませる。これも重要な「接続」の時間。

ロビーにはサンタ帽を被った甲冑も。堅苦しい会議だけでなく、こうした遊び心も横浜らしいおもてなしです。

サンタ帽を被った西洋甲冑の展示

まとめ

ASCC 2025は、危機感(電力問題)と希望(サーキュラーエコノミー、GREEN×EXPO)が交錯する、非常に濃密な場でした。

「未来はコネクション(接続)で創られる」。

半導体のチップレットも、静脈産業と動脈産業の連携も、そして今日ここで生まれた人と人との繋がりも。全ては「循環する未来」へと繋がっています。
2027年のEXPOで、この景色がどう進化しているのか、今から楽しみでなりません。


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