榎戸輝揚さんとミニクラゲ:宇宙線検出の新たな道 11月17日

理化学研究所の榎戸輝揚 さんが開発したミニクラゲの画像

榎戸輝揚さんとは?

榎戸輝揚さんは理化学研究所の理研白眉研究チームリーダーで、X線天文学と高エネルギー大気物理学を専門としています。

彼の研究は、宇宙線の観測とその科学的な理解に貢献しています。

ミニクラゲとは?

ミニクラゲは、榎戸さんが開発した手のひらに収まるサイズの宇宙線モニタです。

理化学研究所の榎戸輝揚 さんが開発したミニクラゲの画像

このモニタは、宇宙線が当たると光る特殊な透明な物質、結晶シンチレータが内部に入っています。その結晶シンチレータからの弱い光をセンサーで検知して、LEDを光らせるという仕組みです。

結晶シンチレータとは?

結晶シンチレータは、高エネルギーの放射線(γ線、X線、α線など)を吸収して即時に蛍光(シンチレーション、放射線に励起されることにより発光する特性)を示す蛍光体材料です1。シンチレータは光電子増倍管と組み合わせることで放射線検出器として用いられています。

結晶シンチレータは無機、有機、ガスに分類されることが多い。違いとして、発光機構、発光減衰時間、実行原子番号、密度などがあります。無機シンチレータでは母材結晶に発光中心として希土類元素、遷移金属元素などを添加します1。発光中心を添加すると母材結晶の禁制帯に新たに発光中心の準位を形成する。発光中心を添加することで母材だけでは発光しなかった結晶が発光中心由来の発光をする。

結晶シンチレータの元素

結晶シンチレータの元素については、シンチレータは無機、有機、ガスに分類されることが多いです1。無機シンチレータでは母材結晶に発光中心として希土類元素、遷移金属元素などを添加します。

発光中心を添加すると母材結晶の禁制帯に新たに発光中心の準位を形成する。発光中心を添加することで母材だけでは発光しなかった結晶が発光中心由来の発光をする。

例えば、無機シンチレータの一つであるNaI:Tlでは、Tl+が発光中心として添加され、Tl+由来の6sp→6s2遷移の発光を示します。

また、酸化物であるLu2SiO5に発光中心としてCe3+を添加したシンチレータ(LSO:Ce)では、Ce3+由来の5d→4f遷移の発光を示します。

以上が、榎戸輝揚さんとミニクラゲ、そして結晶シンチレータについての基本的な情報です。これらのテーマは、科学と技術の進歩がどのように私たちの理解を深め、新たな可能性を開くかを示しています。

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