第14回在原会一人茶会: 八橋の燕子花の美しさと売茶翁の遺産

はじめに:第14回在原会一人茶会

今日、5月5日に素晴らしい体験をしました。知立市八橋にある歴史ある在原寺で開催された「第14回在原会一人茶会」に参加する機会をいただきました。

八橋は、美しいかきつばたが咲き誇り、伊勢物語にも詠まれた平安時代の貴族、在原業平の名を今に伝えています。

しかし、この茶会は単なる風景や歴史だけではありません。売茶翁の遺産が息づく場所でもあります。

売茶翁とは?

売茶翁こと高遊外(ばいさおう)は江戸時代の黄檗宗の僧であり、煎茶の中興の祖とされています。彼は煎茶を通じて禅の教えを広め、簡素で清貧な生活を送りながら、人々に茶を振る舞い、禅を説きました。

彼の哲学は、形式化された茶道に対する批判から生まれたもので、茶本来の精神に立ち返り、煎茶普及の活動に傾注しました。

彼は「仏弟子の世に居るや、その命の正邪は心に在り。事跡には在らず」と述べ、内面の清らかさを重んじる生き方を示しました。また、身分や貧富を問わず、誰もが茶を楽しめるようにしたことも彼の哲学の一部です。

一人茶会の至福のひととき

茶会では、9席の茶席が設けられ、煎茶、抹茶、中国茶など、さまざまな種類のお茶を楽しむことができました。

それぞれのお茶が持つ独特の風味と歴史に触れながら、参加者との交流を深めることができました。

野点 1席目 田んぼ席 09:10

抹茶 野点 2席目 9:20

石井拓衆議院議員、林郁夫知立市長

抹茶 野点 3席目 10:20

抹茶 野点4席目 10:20

煎茶 第5席目 11:04

中国茶 知足貧楽庵 6席目

牛田名物の大豆煎茶屋 7席目 11:43

抹茶ラテ&シフォンケーキ 第8席目 13:22

煎茶 9席目 13:45

お茶を通じて心を通わせるひとときは、まさに人生の豊かさを象徴しています。

売茶翁の哲学は、私たちが日常で忘れがちな「共に生きる」という精神を思い出させてくれます。お茶一杯に込められた思いやりと、和菓子のほんのりとした甘さが、人々の心を温かくするのです。お茶の香りが漂う中で、歴史ある在原寺の静けさを感じながら、一人一人が自分の内面と向き合い、穏やかな時間を過ごすことができるのは、まさに売茶翁が目指した「茶の道」そのものです。

在原寺での一人茶会は、ただの茶会ではなく、歴史と現代が交差し、地域社会が一つになる場でもあります。林郁夫市長や国会議員の方々との交流を通じて、地域の未来について考える機会を得られたことは、非常に意義深いものでした。

この素晴らしいイベントに参加できたことを心から感謝しています。八橋のかきつばたと売茶翁の遺産が交差する場所で、お茶と交流を楽しむひとときは、まさに至福の時でした。

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