パンデミックは次の世界へのゲートウェイ
正常に戻ることほど悪いことはありません。このパンデミックは玄関口であり、ある世界から次の世界への入り口です。私たちは世界の間の空間にいます。思い出してください。想像力を上手に使いましょう
アルンダティ・ロイ
「これは私たちに何が起こったのでしょうか?それはウイルスです、そうです。それ自体には、道徳的な説明はありません。しかし、それは間違いなくウイルス以上のものです…それは世界を強大にひざまずきさせ、停止させました。他に類を見ないほどです。私たちの心はまだ「正常」に戻ることを切望し、未来を過去につなげようと試み、破裂を認めることを拒否しています。しかし、破裂は存在しています。 ひどい絶望、それは私たちが自分たちのために構築した世界破壊装置について、考え直す機会を私たちに提供します。
正常に戻ることほど、悪いことはありません。
歴史的に、パンデミックは人類に過去を打破し、新たに世界を想像させることを余儀なくさせてきました。今回のこれも同じです。 それは玄関口であり、ある世界と次の世界との間のゲートウェイです。 私たちはそれを通り抜けて、偏見と憎しみの残骸、貪欲、データバンクと死んだアイデア、死んだ川と私たちの背後にある煙のような空を引きずることができます。または、荷物を少なくして軽く歩いて、別の世界を創造する準備をすることもできます。そして、そのために戦う準備ができています。」
―アルンダティ・ロイ
原文
“What is this thing that has happened to us? It’s a virus, yes. In and of itself it holds no moral brief. But it is definitely more than a virus… It has made the mighty kneel and brought the world to a halt like nothing else could. Our minds are still racing back and forth, longing for a return to ‘normality’, trying to stitch our future to our past and refusing to acknowledge the rupture. But the rupture exists. And in the midst of this terrible despair, it offers us a chance to rethink the doomsday machine we have built for ourselves.
Nothing could be worse than a return to normality.
Historically, pandemics have forced humans to break with the past and imagine their world anew. This one is no different. It is a portal, a gateway between one world and the next. We can choose to walk through it, dragging the carcasses of our prejudice and hatred, our avarice, our data banks and dead ideas, our dead rivers and smoky skies behind us. Or we can walk through lightly, with little luggage, ready to imagine another world. And ready to fight for it.”
アルンダティ・ロイとは?
アルンダティ・ロイとは?インドの作家であり、批評家であり、活動家でもある
アルンダティ・ロイ(Arundhati Roy、1961年11月24日 -)は、インドの作家であり、批評家であり、活動家でもあるアルンダティ・ロイ。
彼女は1997年に処女作『小さきものたちの神』でブッカー賞を受賞し、一躍世界からの注目を集めました。この作品は、インドのカースト制度や政治的暴力、宗教的対立などを背景に、双子の兄妹の運命を描いた壮大な物語です。
その後も、『神々は上層階に住まう』『幸せな終末』などの小説や、『帝国主義と抵抗』『新しい戦争の時代』などのエッセイを発表しました。彼女は、核兵器や環境問題、人権侵害などに対して鋭い批判を展開し、多くの賞や支持を得る一方で、反発や脅迫も受けています。彼女はインドの現代社会における最も重要な声のひとつと言えるでしょう。
参考文献リンク
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