ブルーカーボン: 海の森で未来をつくる 地球温暖化の防止に貢献
2024年2月18日、名古屋港水族館で「ブルーカーボン」に関するシンポジウムが開催されました。
ブルーカーボンとは、海草や海藻などの海洋生態系が二酸化炭素を吸収し、海の中に炭素を貯め込むことで、地球温暖化の防止に貢献する仕組みのことです。このシンポジウムは、愛知県と国土交通省中部地方整備局が共催し、約300人の参加者が集まりました。
はじめに:海辺つくり研究会の木村尚氏
シンポジウムでは、基調講演として、NPO法人海辺つくり研究会の木村尚氏が「ブルーカーボンの目指すもの」について、ブルーカーボンの概念や効果、日本列島ブルーカーボンプロジェクトの活動などを紹介しました。木村氏は、「ブルーカーボンは、海の生態系の保全と再生を通じて、気候変動対策と生物多様性保全の両立を目指すものであり、地域の持続可能な発展にもつながる」と述べました。
本論
事例発表では、三重県と愛知県で行われている藻場再生の取り組みや、藻場をフィールドとした環境教育の事例などが紹介されました。
NPO法人SEA藻の鈴木望海氏
NPO法人SEA藻の鈴木望海氏は、「身近な海の森の今を知ろう」と題して、三重県と愛知県での藻場再生の取り組みについて発表しました。鈴木氏は、「藻場は、海の生産性や生物多様性を高めるだけでなく、水質浄化や防波・防災、観光資源などの多面的な機能を持つ。しかし、藻場は、埋め立てや開発、漁業活動などによって減少している。私たちは、藻場の現状を調査し、藻場の種子を播種することで、藻場の再生を目指している」と説明しました。
終わりに:大村秀章愛知県知事
愛知県知事の大村秀章氏は、あいさつの中で、「愛知県は、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、ブルーカーボンに着目した取り組みを進めている。藻場の再生は、海の環境だけでなく、地域の活性化や教育にも貢献する。今後も、多くの関係者と協力して、ブルーカーボンの推進を図っていきたい」と述べました。
シンポジウムの後には、名古屋港水族館の見学や、タッチプールや工作などのサイドイベントも楽しまれました。
ブルーカーボンは、海の森を育てることで
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